SMOの広報担当・平原が日本代表として参加した、青年版ダボス会議のリポートをお届けします。


採用からマーケティングまで、世界中の企業が一丸となって注目するミレニアル世代。米国で広く用いられている世代別定義によれば、「1981〜1996年までに生まれた(22〜37歳)」までの人口層の世代を指します。

ある調査によると、ミレニアル世代が就職先としての企業に魅力を感じる共通点として、以下の4つを挙げています。
1. キャリアアップの機会
2. SDGs・社会への貢献
3. 柔軟な勤務体制
4. ヘルスケア及び家族に関する福利厚生
サステナブル世代とも呼ばれる彼らは、どうしてここまでSDGsに関心が高いのでしょう?

毎年世界196ヶ国からミレニアル世代とトップ企業のリーダー陣が集まる国際会議「One Young World(通称:青年版ダボス会議)」がロンドンで開かれ、そこで日本代表として見てきた、世界の最新ミレニアル動向と企業のサステナブル傾向についてご紹介させていただきます。


これからの主流はサステナブル経営

本会議では「サステナブル経営」がメインテーマ。日本ではまだ、「SDGs」はボランティアを始めとする社会貢献活動であり、利益への還元性はないと言われる一方で、会議ではユニリーバ、デロイト、シャネルからグーグルを始めとする世界のFORTUNE 500に選出される大企業のCEOが声を揃えて、これからの成功するビジネスは全てサステナブルである必要があり、全ては「ヒト・地球・利益」のバランスにかかっていると訴求しました。

今や、社会全体において存在感を増し、次世代消費者の代表とも呼ばれるミレニアル世代が業種や業界に関わらず、あらゆる領域で最高の体験を求める中で、より適切で自身に合った便利なサービスへと柔軟に進化させていく「サステナブル・サービス」という概念が主流になってきています。これは、大量消費を目的として1つの企業によって提供されるパッケージサービスとは対極の概念であり、既存のブランディングやデザインの考え方に大きな影響を及ぼすものとなるため、この側面からも、企業はいかに対応するかの検討の必要性を改めて実感しました。

社員の満足度はCPO(パーパス最高責任者)にかかっている!?

究極な「自分らしい働き方」を求めるミレニアル世代に対して、Boston Consulting Group 社が「ワーク・ライフバランス重視、スペースを共有するというコンセプト」、 Netflix 社が「与えられた職務を期日までに完了すれば働く場所や時間は一切問わない」という画期的な制度を導入したように、大手コンサル企業であるデロイト社は「企業と社員のパーパスを追求する」Chief Purpose Officer(CPO=パーパス最高責任者)を任命しました。ここに至る背景として、これまでの人事は会社という決められた「枠」の中で、社員に対してルール作りをしてきましたが、公私問わずに強い「パーパス」を追求するミレニアル世代の社員には、従来の管理型人事のままではダメだと感じ、「給与や企業ブランド」で採用をするのではなく、「企業が持つコアパーパス」を発信し、それに対して共感し、自らのパーパスも会社を通じて実現できる人材を採用する方針にしたそうです。

3つのキーワード「SDGs」「ミレニアルズ」「パーパス」

今年で2年目の参加となるOne Young Worldですが、年々、ミレニアル世代にとって「SDGs」と「パーパス」は切っても切りはなせない関係性になっていて、そこに対して世界のトップ経営陣も「経営戦略」として真剣に取り組んでいることを心身感じた4日間でした。

そんな世界最大級のミレニアル会議であるOne Yound World、2021年には東京で開催されることが決まりました。世界中から2000人以上の次世代リーダーが集まり、未来についてどんな議論を交わすのか?もしご興味がある方は、ぜひご連絡ください

(広報 平原 依文)