SMOのパーパスは ”Create great brands for the generations to come. 本物を未来に伝えていく”。ここには、後世に永く続いていく偉大なブランドを創り上げるために、私たちがコンサルティングを行なっているという存在理由があります。

先日9月24日に開催しました「PURPOSE BRANDING 〜世界の最新事例から学ぶパーパス・ブランディング 基礎講座〜」のセミナー内容の一部から補足する形で、興味深い記事をご紹介します。

セミナーの中で、弊社代表の齊藤三希子がある調査について少し触れて言いました。
「世界で、創業100年以上続く長寿企業の半数近くが、日本の企業という調査結果が出たのを読んだ。どうして日本の企業が世界の中でもそんなに長生きができるのか?それを考えると、やはり昔からある「企業理念」にヒントがあるのではないか。パーパスという考え方は最近だけれども、日本企業自体は古くから理念を軸にやってきたところが多い。それが結果として永く続く企業を多く残しているのではないかと思う」

この調査(詳細についてはこちら)は、世界の創業100年以上の企業の数を国別に調査したところ、日本が1位(3万3076社)となり、世界総数8万66社の41.3%を占め、さらに創業200年以上の企業では、日本のその比率は65%まで上がるという内容です。

ある記事では、ハーバードビジネススクールの竹内弘高教授が、このように言っています。

「日本企業こそ、サステナビリティ、つまり持続可能性の高さ(創業からの年数の長さ)はお家芸と言える。それがなぜなのかを研究すると、学べることが多々ある。すなわちMVV(ミッション、ビジョン、バリュー)だ。」

IT Leaders記事 ハーバード大学院の竹内教授が斬る「デジタル時代の経営イノベーションのあり方」より抜粋


ここで竹内教授が述べる”MVV(ミッション、ビジョン、バリュー)”で、彼はその”ミッション”の定義を「何のために存在するのか」、つまり私たちの言う”パーパス”と同意義としています。

SMO発行のタブロイド誌「TOKYO 2020」の巻頭でご登場いただいた、SYPartnersのKeith Yamashita氏・Jarin Tabata氏も、インタビュー内で、竹内教授の著書『Wise Company』に触れ、日本企業に学ぶところは大きいとおっしゃいました。すでにこのニュースレターでも数回紹介した、アメリカ経営界の「株主至上主義から、人と社会を重視主義への方向転換」から一年経ち、最近出た調査結果では、米国内でまだ実際に実現できている企業は非常に少ないそうです。

いまこそ、日本の企業が率先して、世界の企業に、永く永く続く組織としての手本を示すべきです。軸となる志の高い(時には大胆な)パーパスを持ちそれを実践し、日本が昔から得意とする”人や社会を重視”した経営を行い、こうしたやり方がいかに持続性が高いかを世界に向けて示していく。そうして、世界中で、永く続く偉大なブランドが増えていくことーそれこそが私たちのパーパス「本物を未来に伝える」ことに他なりません。