去る11月4日、SMOが入居するCIC Tokyoにて毎週木曜日に開催されるThursday Gathering内の1コマとして一橋大学教授・鷲田祐一SMO顧問による「イノベーション創出のための未来洞察 (後編)」を開催いたしました。

 

10月の前編では、未来洞察とは?なぜ未来洞察が必要なのか?という基礎的なことをお話しされましたが、今回の後編では、教授の新しい推論「分析と構成について」の話がメインとなりました。

未来洞察では、現在起きている、または近未来に起きるであろういろんな出来事(シナリオ)をまずたくさん用意し、そのシナリオの数々の掛け合わせから、たとえばシナリオAとシナリオBが合わさると、どんなシナリオXが出来上がるだろう?と考えます。

ところが、このシナリオXを考えることがどうしても難しいと言う、この作業を苦手とする人々が一定数いると教授はおっしゃいます。それは、各シナリオの起きた原因を分析して知りたがる、つまり過去に遡ってしまうことで、未来を考え出せない、後方推論型、「分析」タイプの人々。

一方で、分析の反対は「構成」「合成」「統合」といった言葉で表されます。未来洞察ができる人々は、前方推論型「構成」タイプの人々。この考えが出来てこそ、イノベーションを生み出せるのだと。

「構成」型のアイデアから生み出される新しいヒット商品の事例なども踏まえて説明され、質疑応答では、日本の法のあり方とイノベーションとの関係まで、話は尽きない中で、短い1時間の講義はあっと言う間に終了となりました。

 

ご登壇いただいた鷲田教授をはじめ、現地ご参加いただいた方々、リモート参加いただいた方々、この機会をスムーズに開催していただいたVenture Cafeさま、誠にありがとうございました。