パーパス・ブランディングの中心となる「パーパス」。

では、パーパスは一体どのようにして発見するのか?この連載では、パーパスを発見するためのヒントと知見をご紹介したい。


第二回 情熱を考える

SMOが考えるパーパスの構成要素は、主に以下の3つで成り立っている。

  1. 自社の強み
  2. 自社の情熱
  3. 市場、世の中からのニーズ

社内の(1)と(2)、そして社外の(3)、この3つが交わるところに、自社の存在理由がある。この部分を深掘りし、探り当てて言語化したものが「パーパス」となる。

今回は(2)の「自社の情熱」の要素を特定するためのメソッドの一例を詳しくみてみよう。

ピーク・バレー・メソッド(Peak Valley Method)

ピーク・バレー・メソッド(ハイ・ロー・メソッドとも呼ばれる)とは、自社において、今までの歴史の中の最高潮と最低潮を特定し、振り返る作業。具体的な手順としては、まず自社の歴史の中で重要な出来事をリストアップし、それらを肯定的・否定的な尺度で順位をつける。次に、一つずつ振り返り、なぜその出来事が良かったのか・悪かったのかという理由を明確にする。この作業を行うことにより、その組織にとって何が一番重要なのかという価値観を明らかにすることができる。そして、その中から、会社の情熱となる要素やアイデアを抽出する。

このメソッドが効果的な組織

このメソッドは規模の小さいチームや会社、そして、個人レベルのパーパス探求(例:創立者)にとって特に効果的である。参加者が会社で起こった重要な出来事を自ら体験しているため、その出来事の影響について深く考えることができるからである。

また、付加的な利点として、この作業は重要な出来事の歴史的検証にも役立つ。さらに、チームと組織が歴史を学び、振り返る良い機会にもなる。

大きい規模の組織や会社の場合

小さい規模のチームとは異なり、全ての参加者が直接歴史の中の出来事に携わっていないチームがこの作業を行うと、結果が表面的になってしまう可能性がある。例えば、歴史の最高潮が新商品発表だったとして、その商品開発に携わってなかったメンバーにとっては、その出来事の重要性を深堀するのは難しいだろう。

しかし、もし参加者にとって歴史を学び振り返る作業に意味があるとするのであれば、この作業も効果があるだろう。大きな組織であっても、このメソッドを使う際、適切なファシリテーションがあれば、有用な知見を得ることができる。

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