SMOがTOKYO2019上で行ったサイモン・シネック氏への単独インタビューの最終回をお届けします。 →第1回第2回第3回はこちら


 

SMO:日本のリーダーたちに向けて本当の変化を成し遂げるためのアドバイスをいただけますか?

 

サイモン:ガンジーは「世界を変えたいなら、まず自分が変わりなさい」と言いましたが、それを実現するには、まず自分たちが成し遂げたい変化とは何かを明確にする必要があります。あなたが解決しようとしている人類の問題とはなにか、なぜそれを解決しようとしているのかを見つけることです。それこそがビジネスの本当のパーパスです。商品を作ったり、利益を出したりすることはパーパスではなく、あくまで結果です。組織を車とすると、お金はガソリンです。ガソリンがなければ車は走りません。でも車を走らせる目的はガソリンを手に入れることではありません。車はどこかに行くためのものであり、それが行く価値のある冒険か、価値あるドライブであるかどうかが重要です。組織や人生のパーパスは、やりがいのある成果を達成し、社会に貢献することにあるはずです。変化を起こし、それを持続的なものにするためには、リーダーは人々をやりがいのある場所に導かなければなりません。従業員たちは、組織が導く行き先を信じることができ、そして組織の信念に本気を感じるならば、組織に尽くしてくれるはずです。さらに言えば、彼らは、組織のためではなく、自分たちの達成感や誇りのためにそれを行うのです。

 

インタビュワー: ジャスティン・リー(SMO)