アクセンチュアは、今年はじめに”Seeking New Leadership – Responsible leadership for a sustainable and equitable world”とするレポートを公開し、その中で「レスポンシブル・リーダーシップ“の5つの要素」を以下のように挙げ、企業が今後10年にわたってさまざまな課題に対処しながら、成長加速と社会的変革を達成するためには、経営層に以下のような幅広い属性および人間的特性が求められると指摘しました。(レポートの詳細はこちら)
アクセンチュアによる、”レスポンシブル・リーダーシップ“の5つの要素
1 ステークホルダーのインクルージョン
2 感情と直感
3 ミッションとパーパス(企業の存在意義)
4 テクノロジーとイノベーション
5 知性と洞察
その頃、新型コロナウィルスはまだそれほど騒がれてはおらず、その後数ヶ月で世界は激変を迎えることになります。
そして5月に入り、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が、”People Priorities for the New Now “とするレポートを発表しました。こちらは、新型コロナウイルス危機でニュー・ノーマル(新たな現実)時代に突入した今後の社会においての、組織での優先事項について書かれています。 (レポートの詳細はこちら)
BCGによる、ニューノーマル(新たな現実)の下で組織が優先すべき7事項
1 スマート・ワーク
2 心身の健康
3 スキル・能力の新パラダイム
4 柔軟なワークフォース
5 頭脳・ハート・手腕を使ったリーダーシップ
6 パーパスドリブン・カルチャー
7 バイオニック組織 データとデジタルの活用
これら2つのレポートの共通項をまとめると、今後の組織とリーダーにとっての必須事項は以下のようになるでしょう。
2020年以降の必須事項
- パーパスを持った上で、その理念を組織内外で共有し、文化を醸成する
- テクノロジーとデータ活用でイノベーションを起こし、新たな社会的価値を創る
- 思いやりと人間性を持ったリーダーシップ
- 全ステークホルダーを考慮し、双方向コミニュケーションを
- 学習・スキルアップ・知識の共有を絶やさず、進歩し続ける
+ニューノーマルで追加された事項
- リモートワークを推進したスマートワーク、働き方を柔軟に
- 心身の健康=ウェルビーイングを重要視した働き方・組織づくり
現代の組織において、このようにパーパスは必要不可欠であり、パーパスや理念が共有・浸透されていない組織は、生き残れないと言っても過言ではないでしょう。これは、すでにここ数年で叫ばれていたことではありますが、ニューノーマル時代に突入したいま、パーパスの重要性がますます現実味を帯びてきているのです。