昨年の全米広告主協会(ANA)の会議内でのインタビューで、PG の元CMOは、ANAの成功例にみる、野心的なパーパスを持つことの重要性について述べました。

ANA2001/2002年から爆発的な成長を遂げました。その理由は、(ANAの会長兼CEOである)Bob (=Bob Liodice)がこの組織のパーパスと理想を二倍掛け(ダブルダウン)した成果だと信じています。
その業界のリーダーとなり代弁者となりたいということを、彼らは非常にはっきりと明示しました。
 一般的な貿易協会というところにとどまらず、リーダーという存在になるために、彼らはこのアイディアを取り入れて実行しました。そして、それを実現するに至るには、すばらしいボードを作ったことでありました。
役員会での原則は、ただ出席するのではなく、何かをしなければなりません。積極的に関与し、何かを導かなければなりません。
良い計画を掲げた素晴らしい役員会、実に強力なパーパス、それで我々は今ANAのない人生を想像することができますか?これは驚くべきストーリーであり、Bob Liodice個人、そして彼のチームも、ものすごい信用・称賛を得ています。すごい秘話ですよ。

そこで、野心的なパーパスの重要性についてお話しするとー

私はここ数年、理想だけのパーパスを掲げているブランドと、野心的なパーパスを掲げているブランドとの違いをわかるようになりました。野心的なパーパスを持っている人たちは、かれらの専門業務にとても超越していると思います。 彼らは実際に革新戦略、計画、そして破壊的なプロファイルを持っています。
よくGoogleを事例として挙げていますが、Googleがやっていることを見たら、彼らが野心的なパーパスを持っており、そしてそのパーパスを実行するために、絶えず意外な方法を革新していることがわかります。
その分野内で有意な違いを打ち出そうとしているブランドは素晴らしいと思います。 彼らがしていることすべての中で、パーパスを実行することができれば、成功できるはずです。
 Doveもまた我々が事例としてよく使いますが、彼らはカテゴリー内にとどまらずそれを超ええた考えを持つ企業です。 Doveは大成功をおさめており、ブランドとしても多くの消費者と多くの人材を引き付けています。 その理由は、Doveが野心的なパーパスを持っているからです。

では、パーパスは掲げるだけでは充分でないのは、なぜなのか:

強い理想を持っているのに、成長できないブランドというのも存在します。 そのような状況になった理由は、理想は従業員によって活性化されないということです。

そしてよくあるのは、ウェブサイトだけは立派で、たいそうなパーパスを掲げている企業に限って、 日常業務は代わり映えがしないのです。

紙面上では見栄えが良くても、実際は毎日の行動がものを言います。 それは、すべての従業員がどう仕事で変えていくか、そしてパーパスがビジネスにいかに食い込んでくるかということなのです。

多くの人々は、「私たちにはパーパスがあるけれども、ビジネスの遂行もしないといけないのです」と言いますが、そういうことではないのです。

だから私は、強力な理想とその実行は、うまくいくはずのことなのに、それを“そこそこの”程度で行うのは、悪くはないが、結果として従業員に多くの不信感を抱かせることになりがちだと思うのです。

だからこそ、理想や、毎日の行動の一貫性が一番重要です。そうでないと、強い理想もつまらないものになって、ビジネスの成長にはならないのです。

インタビューのビデオやソースへのリンクはこちらです。